鮮やかな ゆめ

鮮やかな

色彩だけがただぐるぐるとうねる夢を視た。視界いっぱいに、好きな色ばかりでなく、単色だったり複色あったり。時には立体的なような、そうでもないような。所詮奥行きを捉えてるのは脳みそなので、夢での立体感とかあまりあてにならない気もするけど。色もおいらが見て知っている色ばかりなんだろうけど。ただぐるぐるぐる 
べったりと。 ゆめ

べったりと。

実家の近所に似た道の上。一段上がった畑の手前の路肩に、事故で亡くなった中学の同級生のために造られた小さな塚と、両脇には鉄の花瓶に活けられた切り花。 風が吹いて花瓶が倒れ、夜の道路で車に轢かれた真っ白いオリエンタル・リリー。おしべを落としていなくて、当たりはえんじ色の花粉だらけ。その花粉も何台もの車に 
喋ったら面白かったからライヴが楽しみ ざれごと

喋ったら面白かったからライヴが楽しみ

…なんだってさ(苦笑) バンド側からしたら、そりゃー観に来てもらえるなら何がきっかけでも良いのかもしれないけど、バンドマンは面白おかしい話を聞かせてくれるお笑い芸人でもなけりゃ、あんたの話し相手をしてくれるオトモダチ候補でもないんだ。喋りからでも興味持ったんなら、せめてその後メンバー誰かひとりのプレ 
森を抜けるとそこは ゆめ

森を抜けるとそこは

贔屓にしてるバンドがちょっと変わった場所で行われるイベントに出演するというので、そのバンドを教えてくれたバンドマンの彼とふたりでお出かけ。電車をいくつか乗り継いで、けっこうな田舎にやって来た。 しばらく歩き森の一本道に入ると彼は私の背中に張りついて、私が照れながら「あー、ちょっと楽しようとしてるでし 
レコーディング ゆめ

レコーディング

友達(まったく音楽関係ではない女の子)が歌録りをするので、一緒に来てくれと言われ付き合うことになった。連れられて着いたスタジオはレコーディングスタジオというよりはラジオ局のスタジオのようで、灰色の事務机が4つ田の字に並んでいて天井からマイクがぶら下がっていた。左の机に彼女が着席し、請われるままにその