風呂とロック

今日は弾き語りイベントを観に、革の上下を着てライヴハウスへ♪

フロアは古木で出来た長椅子20ばかりがやんわりとステージを囲むように置かれてて、お客さんはさほど居なかったような…ドリンクカウンターは賑わってたから、そーでもないかな?

このハコはステージのほぼ真横に木製の浴槽が設えてあって、お客さんは入浴しながらライヴを観れるのが特徴。もちろん出演者もステージ後にひと風呂浴びれるんだよ。脱衣所も目隠しもなくて、皆フロアで裸になるんだけどね。

何組目かの出演者、アコギ弾き語りの男性がセッティング中にお風呂へ入ろうと服を脱いで、湯船に浸かった。
お湯は温泉の素でも入れてるようで、白濁してやわらかくあたたか。
私が入るのを見て彼女連れの男性客が服を脱ぎ、ハットとブレスを付けたまま入ってきた。(彼女と一緒に入ればいいのに…)と思いながらもこの男の視線が気になって、そしたら思い出した。
あー、この人って!自分は全然音楽に興味ないんだけど、彼女が音楽好きなのをいいことによくここに出没する男で?女性客が入浴してると一緒に入ってきてはチチとか揉んでくるって噂の人なんじゃないの…!?実際、連れてる彼女の目を盗んで湯の中の私の胸当たりを鋭い目でチラチラと見ている。

もしこのチカン野郎の彼女に現場を見つかると?理不尽なことに被害者の女性のほうへ半狂乱に怒り出すって話も聞いてたので、決して気付かれませんようにと祈りながらも(絶対こんな奴にチチ揉ませない!)とかまえてたので、肝心の歌にへ全然集中出来なかった…

歌が終わり、そろそろ上がろうかと服を置いた場所を見たら、下着以外が見当たらない。誰かどけたかロッカーに入れてきたのかなと、とりあえず上がって下着を付けタオルを巻いてロッカールームを探したけど見つからない。
一瞬さっきのチカン野郎を疑ったけど、そう言えば彼は私と入れ違いに入浴した女性に釘付けだったから、違うね。疑ってゴメン←被害に遭ってないとはいえチカン野郎に謝る必要はまったくない…

すると、顔見知りの店員さんが“風呂場泥棒”の話をしてくれた。
なるほど、盗まれたのか。と妙に冷静に受け止めて、そのままロッカールームでどうしたもんかなと考えてたら、別のスタッフさん達が数人段ボールを抱えてやってきて、箱の中から次々に服を取り出して奥のハンガーパイプにかけ始めた。
どうやら同じく服を盗まれたお客さんと思しき男性が「犯人は取り逃がしたが服はあらかた取り返した」というような事を教えてくれた。
そこで他のお客さんたちと一緒に自分の服が出てくるのを待ってたんだけど、そろそろ終電の時刻だなぁ…

しばらくすると私の革ジャケが出てきたので受け取り、革パンツが出てくるのを待ってたけど、もうここを立たないと終電を逃すギリギリになっても自分の革パンツは出てこなくて。もーしよーがないなーと上だけ着て下はパンイチで楽器を背負って駅までダッシュするため店を飛び出した。
# てゆか、ライヴ観に来ただけなのにどーして楽器持ってたんだ…

そしたら店の外に『服を盗られた人たちの楽器を家まで届ける車』がいて、私の楽器も積まれるっていうんで順番待ち。電車、もう行っちゃっただろーなぁ…と思いながら、既に機材でパンパンのワゴン車をぼーっと見てた。
(どうしてこの車、人のほうを運んでくれないのかなぁ…むしろ私を乗せてってよ、パンツ丸見えなのに。)