王様は裸じゃない。

(前置き)
歌のないミュージカルシアター
はりぼてのメリーゴーラウンド
動きのない踊りを踊る死人どもと声もなく笑おう

2ドル50セントで階段の踊り場はあたしの舞台
蟻の穴から世界を見渡す冒険家
線路のないジェットコースターでどこまでも行くよ

(本編)
ロバの耳の王様は、詐欺師に騙され裸で練り歩くほどは愚かでなかった。
ただ、耳がロバの耳のようだっただけ。その事を知っているのは王様の髪を整える床屋だけ。そして、国民の半数あまりが床屋だっただけ。

ある日、王様の耳がロバの耳だと国中に知れ渡った時は誰もが驚きました。『どうして自分しか知らない王様の秘密が、国中に知れ渡っているのだろう?』そうして彼らは遂に、床屋が自分だけではなかったという事実を目の当たりにしたのです。

国民は皆『あいつも床屋なのではないだろうか?』と疑心暗鬼。
「わたくしは、床屋のいない国へ行きたい」と嘆く王妃。

やがて彼らは、だいぶ前から床屋がひとりではなかったことを知っていたある男の存在を知ることに。

床屋のうちの一人が彼に問います。
「あなたは何故、いつから、床屋がたくさん居たことを知っていたのですか?」
問われた男は、そっと地面に穴を掘りこう叫びました。

『王様の耳はロバの耳!』

(あとがき)
つまり要約すると、少なからずおいらは怒っているんだぜってことです←どーやったらそーなる。
いやー、現実って本当に出来損ない。